保険治療と自由診療の違い
従来の根管治療 ~ 保険治療の場合と自由診療の精密根管治療(表で比較)
保険診療と、自由診療、何が違うのでしょうか。何も知らない状態では、安く済む保険診療で済ませた方がよさそうにも思うことでしょう。実はこの2つには大きな違いがあるのです。
下の表は、一般的な、保険での根管治療では半分程度の割合で根管治療の再治療となってしまていることを表しています。再治療が繰り返されることによって抜歯になってしまうことが多くなっているのが現状です。
日本の保険の根管治療 | 自由診療の精密根管治療(欧米で主流) | |
成功率 | 50% 前後 | 80% 以上 |
費用面 | 健康保険が使えて安く済む | 自由診療のため出費は多くなる |
マイクロスコープ | 肉眼による治療 | マイクロスコープ使用 |
ラバーダム | ほとんど使用は無い | ラバーダムを必ず使用する |
ファイル | 柔軟性に乏しい従来のものを使いまわし | 柔軟性に富んだニッケルチタンファイル |
薬品 | 保険のルールで決められたものしか使えない | MTAセメントや効果的な薬品を使用可能 |
アメリカでの根管の状態別の成功率(根管治療の専門医による)
- 死にかけている神経を取る治療 ・・・ 成功率 90%
- 神経が死んで細菌が感染してしまった歯の治療 ・・・ 成功率 80%
- 再根管治療 ・・・ 成功率 70%~80%
根管治療のリスクと副作用
医療ガイドラインでは、ホームページ上においても、自由診療の料金だけでなく、リスクと副作用について明記することとなっております。歯科医師として一度も経験の無いようなものもありますが、あくまでリスクと副作用として「考えられるもの」について表記しております。
- 術中・術後に一時的に痛みや腫脹などが起こり得る可能性があります。
- 通常の根管治療で治癒しなかった場合、外科治療や抜歯が必要になる可能性があります。
- 穿孔の程度が大きい場合など、著しく根管を破損している場合には、抜歯が必要になる可能性があります。
- 歯根破折を起こしている場合、抜歯が必要になる可能性があります。